ピラティスが向いている人・向いていない人の特徴は?ヨガとの違いやどちらが向いているかも紹介

コラム

ピラティスという言葉を耳にして、「なんとなく体幹を鍛えるメソッド」という印象をお持ちの方も多いかもしれません。しかし、実際に始める前には、「自分が目指しているもの、自分の課題にピラティスは合っているのだろうか?」と考えることは自然です。ここでは、ピラティスがどんなタイプの方に向いているのか、その特徴を丁寧に紐解いていきます。

激しい運動は苦手だが、身体を引き締めたい人

ピラティスは、マシンやマット上で行うゆったりとした動きのなかで、インナーマッスル(深層筋)を意識的に使っていくメソッドです。ハードなジャンプや高速な動きは求められず、むしろ正確なフォームと呼吸が鍵。そのため、ランニングや高負荷なトレーニングがしんどいと感じる方でも続けやすく、身体に無理なく引き締め効果が期待できます。

姿勢改善や肩こり・腰痛ケアに関心がある人

長時間のデスクワークやスマホ使用で、猫背や肩こり、腰のハリに悩む方は多いはずです。ピラティスは、骨盤や背骨の配置を整え、身体をニュートラルなポジションへ導くようなエクササイズが多く含まれます。その結果、自然と姿勢が改善され、体の使い方を理解することでコリや痛みへの対処がしやすくなります。「ただ動くだけ」でなく「正しく動く」ことで日常生活の不調を改善したい方におすすめです。

マインドフルな時間を求める人

ピラティスは、一つひとつのエクササイズで呼吸や骨格、筋肉の動きに集中することを大切にします。単なる筋トレとは異なり、動きと呼吸の連動を感じることで、運動中に自然と意識が「今」に向かいます。そのため、心身のリフレッシュやストレス解消を求めている方にぴったり。ヨガほど静的ではないが、ハイテンションなフィットネスほど騒がしくない、ほどよい集中感が生まれるのがピラティスの魅力です。

コツコツと継続して効果を感じたい人

劇的なビフォーアフターを即座に求める方には、ピラティスは物足りなく映るかもしれません。しかし、ゆっくりと自分の身体へ丁寧にアプローチし、長期的な変化を求める方には理想的な選択肢です。小さな気づきを積み重ねていくなかで、いつのまにか姿勢が整い、体の使い方が洗練されていく。その「じわじわ効く」感覚を楽しめる人は、ピラティスとの相性がとても良いでしょう。

産後ケアやリハビリとして身体を整えたい人

ピラティスは、負荷を細かく調整しやすく、理学療法士がリハビリの一環として取り入れることも少なくありません。筋力や柔軟性を徐々に取り戻したい産後ママや、ケガからの復帰を目指す方にも有効。医療機関や専門的な指導者がいるスタジオで行えば、安全に効果的なトレーニングが可能です。

ピラティスとヨガの違い

ヨガは主に腹式呼吸を用い、ポーズを保持しながら心を落ち着かせ、リラックスや柔軟性向上を重視する。内面的な安定を目指すため、瞑想的な効果が得やすい。一方、ピラティスは胸式呼吸を行いつつ動き続け、インナーマッスル強化や姿勢改善など、身体機能を高めることが中心。よりトレーニング的な要素が強く、ボディラインや体幹強化に適している。目的が「心の安定」ならヨガ、「体の機能改善」ならピラティスがおすすめだ。

ピラティスが向いている人、ヨガが向いている人

ピラティスは、姿勢矯正や筋力向上、引き締まった体づくりを求める人に向く。運動不足を解消したい、体幹を鍛えたい、健康的に痩せたいという目標があるならピラティスが適している。一方、ヨガは腹式呼吸で心身を落ち着かせ、ストレス解消や精神的なバランスを重視する人におすすめ。リラックスしながら柔軟性を高め、初心者でも気軽に始めやすい。内面の安定や心の余裕を求めるならヨガを選ぶとよい。

ピラティスが不向きな人とは?

一方で、ピラティスは万人に合うわけではありません。以下のようなタイプの方には、ピラティスはあまり楽しめないかもしれません。

即効性のある劇的な変化を求める人

ピラティスはジワジワと身体を根本から整えていくアプローチです。短期間で「腹筋をバキバキにしたい」「体重を急速に落としたい」という短い期間での変化を目指す人には不向きです。

高強度でアドレナリンが出るような運動を好む人

全力疾走するランニングやクロスフィットなど、心拍数を急上昇させるような高負荷な運動が好きな方には、ピラティスは物足りない可能性があります。ピラティスの特徴は、激しさよりも繊細さや意識的なコントロールにあるため、そうした刺激を求める方には向きません。

身体内部の感覚にあまり関心がない人

ピラティスは「骨盤がどの向きか」「肩甲骨がどう動いているか」など、身体の内部感覚を大切にします。そのため、細かなフォーム調整や身体の状態をじっくり観察する過程が面倒、あるいは興味が持てない方には魅力を感じにくいかもしれません。

ピラティスを選ぶときは「合うかどうか」を大切に

ピラティスは、スポーツジムに通い詰めてがむしゃらに追い込むスタイルとは異なり、「自分自身の身体を理解し、整えていく」という内向的で丁寧なアプローチが特徴です。もしあなたが、以下のような思いを持っているのなら、ピラティスはきっと良きパートナーとなるはずです。

  • 「身体の土台をしっかりと整えたい」
  • 「無理のない強度でじっくり鍛えたい」
  • 「姿勢やコリ、痛みを根本から見直したい」
  • 「頭をすっきりさせる穏やかな運動時間が欲しい」
  • 「産後ケア、リハビリを安全に行いたい」

もしこのどれか一つでも当てはまるなら、ピラティスを試してみる価値は十分あります。グループレッスンで仲間と一緒に始めるもよし、プライベートセッションでじっくり自分と向き合うもよし。身体に優しく寄り添いながら、確かな変化をもたらしてくれるピラティスは、あなたの新たな健康習慣となるかもしれません。

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